300人の患者、性的虐待で提訴
コロンビア大の元産婦人科医
コロンビア大学のロバート・ハデン元産婦人科医に性的虐待を受けたとして、301人が3日、同大学に対する訴訟を起こした。患者に性的虐待を行なった上、病院の管理者や看護師、他の医師がその隠ぺいに手を貸したと主張。原告側の弁護士は「隠ぺいは広範囲に及び、何年も続いた」と強調した。
訴状では、元医師を「ニューヨーク州史上、最も多くの被害者がいる性犯罪者」として強く非難した。病院関係者は、患者に性暴力をしていることを知っていたと指摘。犯罪の最中、診察室にいた看護師や医師らは止めるために何もしなかったと主張している。今回の訴訟は、昨年可決された、性暴力に関する民事事件の時効を一時的に延長するとの州法を活用した。
元医師に対し、マンハッタンの連邦裁判所は7月、懲役20年の判決を言い渡した。1987~2012年まで医師をしており、2件の性暴力被害を認めた16年に医師免許を剥奪された。1980年代から同様の犯行に及んでいたとみられる。コロンビア大は賠償として、21年に元患者79人に7200万ドルの和解金を支払い、22年には、147人の患者に1億6500万ドルの和解金を支払った。
コロンビア大学は同日、「被害者とその愛する人たちに深くお詫び申し上げる」との学長名コメントを出した。(3日、ウォール・ストリート・ジャーナル)
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