ラピダスへの財政支援、増額を

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共同通信
インタビューに応じる自民党半導体戦略推進議員連盟の甘利明会長

 自民党半導体戦略推進議員連盟の甘利明会長が13日、共同通信のインタビューに応じ、次世代半導体の国産化を目指す「ラピダス」に関し「工場の立ち上げに必要な兆円単位のお金が(民間企業などからの)出資や融資で集まるとは思えない」として、国の財政支援を大幅に増やす必要があるとの考えを示した。

 ラピダスは、回路の線の幅が2ナノメートル(ナノは10億分の1)相当の微細な半導体の量産を目指しており、5兆円規模の支援が必要とされている。甘利氏は、国の支援で事業が軌道に乗ることを前提に「世界に半導体を売り、国に税金を納めて返してもらう」とも述べた。

 また「これからは半導体が支配する社会になる。日本が半導体を供給する側に回るため、無謀でも挑戦しなければならない」との認識を強調した。

 国内では、受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県菊陽町に工場の建設を進めている。米半導体大手マイクロン・テクノロジーも、データの記憶に使う「メモリー半導体」を生産する広島工場(広島県東広島市)を増強する方針だ。