日米半導体が月内にも統合合意へ

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共同通信
キオクシアが横浜市栄区の「横浜テクノロジーキャンパス」に増設した「フラッグシップ棟」

 経営統合に向けて協議している半導体大手キオクシアHD(東京)と協業先の米ウエスタン・デジタル(WD)が、月内にも合意する見通しであることが13日、分かった。実現すれば、半導体メモリーで世界最大規模となる。新たに設立する持ち株会社は、設備投資のための資金が集めやすいとみて米ナスダック市場に上場する方向だ。半導体メモリーの市況悪化を受け、経営を合理化して生き残りを図る。

 持ち株会社の傘下に半導体事業を手がけるキオクシアやWDの関連部門が入る。スマホやパソコンのデータ保存に使われるNAND型フラッシュメモリーを開発・生産する。

 新会社の株式は現在のWDの株主が過半を、キオクシアHDの株主が半分弱を保有する。取締役の構成比率などで、キオクシア側が優位となる枠組みを検討している。キオクシアHDに約40%を出資する東芝も新会社の株主になる。

 統合を後押しするため、三菱UFJ銀行など3メガバンクと日本政策投資銀行の4行は1兆9千億円前後の資金拠出を検討しており、今月20日にも融資を約束する「融資証明」を出す方針だ。