アフガン地震被災地、感染症懸念

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共同通信
ヘラート州の病院で働く「国境なき医師団」の畑井智行さん=12日、アフガニスタン(本人提供・共同)

 国際医療援助団体「国境なき医師団」(MSF)の一員として、7日地震が起きたアフガニスタン西部ヘラート州の病院で看護師長を務める畑井智行さん(43)が14日までに共同通信の取材に応じ、冬が迫る中で「被災地で肺炎などの感染症拡大が懸念される」と語った。

 被災地では国連などが支援に当たっているが、物資などの不足が指摘されている。中東でイスラム組織ハマスとイスラエル軍の戦闘が拡大しており、国際社会のアフガン支援がさらに手薄になる可能性があるとし「医療支援の継続が課題」と訴えた。

 MSFはイスラム主義組織タリバン暫定政権の保健省と協力し、ヘラート地域病院を運営。普段は子どもを対象に栄養失調の治療をしている。「千人を上回る人数」が死亡した地震発生を受け医療用テントを複数設置、大人も含め負傷者を受け入れている。

 畑井さんは7日、休暇のため隣国タジキスタンを訪れていたが、8日にアフガンへ戻った。地震で日干しれんがや泥でできた家屋が多数倒壊。搬送されてきた被災者らは、病院到着までに亡くなった人も多かった。