Published by
共同通信
共同通信
ロシア軍のウクライナ侵攻初期に約1カ月間占領され、市民多数が虐殺された同国首都キーウ(キエフ)近郊のブチャ市が、広島市に提携の希望を伝えたことが16日、両市への取材で分かった。ブチャ市は戦禍から復興した被爆地広島との経験共有を期待。ブチャ市の国際関係担当アリーナ・サラニュクさんは「両市は状況が異なるが共に戦争の象徴。協力関係を築きたい」と述べた。
広島市国際化推進課は「できる限り協力したい。交流を積み重ね、(広島市が会長都市の)平和首長会議も通じて共に恒久平和を目指していきたい」とコメントした。
ブチャ市は8月、フェドルク市長名で提携希望を伝える書簡を広島市に送った。破壊されたインフラや住宅の修復、再建が必要で、広島の経験はブチャにも「重要で意味がある」と訴えた。広島市は10月に書簡で返答し、協力の意向を示した。
これまで目立った交流はないが、広島が地元の岸田首相が3月にウクライナを訪問した際、ブチャに入り「強い憤り」を表明。ゼレンスキー大統領は5月、広島市でG7サミットに参加した。