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共同通信
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三菱UFJ銀行など全国10の金融機関で他行宛ての振り込みに遅れが出た全国銀行データ通信システム(全銀システム)障害は、プログラムの設定ミスで部分的な容量不足が生じたことが原因であることが16日、分かった。システムを運営する全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は、稼働前に十分な試験を実施したのかどうかが問われそうだ。
障害は、10日午前に発生した。一部の自治体で児童手当が届かないなど計506万件の取引に影響が出た。関係者によると、7~9日の3連休に実施した中継コンピューターの更新に伴って、機器の基本ソフト(OS)が32ビットから64ビットに変更されたが、必要な容量が確保できない取引が発生したとみられる。
全銀ネットの辻松雄理事長が18日に記者会見し、障害の詳しい原因や再発防止策を説明する方針だ。
直接の影響は三菱UFJ銀行やりそな銀行などの大手行や山口銀行などの地方銀行、商工中金など10に広がった。
金融庁も13日、全銀ネットに対して原因分析や再発防止策を11月末までに報告するよう命令を出している。