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共同通信
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【北京共同】明朝最後の皇帝崇禎帝を題材に、中国で9月に出版された歴史書「崇禎:勤政的亡国君(勤勉な亡国の王)」が17日までに回収処分となった。出版取次業者は16日付で「印刷の問題」のため、書店やインターネット上から回収すると通知した。書籍名が習近平国家主席を連想させるとして、事実上の販売禁止にした可能性がある。
書籍の著者は今年5月に死去した歴史家の陳梧桐氏で、17世紀の明の滅亡に至る過程を詳細に描いた。書籍の表紙には「勤勉であればあるほど、国は滅びる」との宣伝文が付された。2016年12月に第1版が「崇禎往事」との書籍名で出版されており、改訂に当たり当局に新たな書籍名などが問題視されたと取り沙汰されている。