対話型AI利用、市長の声で多言語サービス 「詐欺まがい」との批判も




対話型AI利用、
市長の声で多言語サービス

「詐欺まがい」との批判も



AI チャットボットの政府への導入を発表するアダムス市長
ニューヨーク市の公式X(@nycgov)より=10月16日

 

ニューヨーク市のアダムズ市長は16日、対話型AI「チャットボット」を利用し、多言語での音声サービスを提供すると発表した。 

この行政サービスは「マイシティ、チャットボット」。「起業するにはどうしたらよいか」といった様々な質問に、アダムズ氏の声で回答する。しかも同氏の声を合成して、多言語で対応が可能。「対話型AIは驚異的だ。私の声がどんな言語にもなる」とアダムズ氏は胸を張った。市ではアダムズ氏の声を使って、すでに400万件を超える自動音声通話(ロボコール)を発信。スペイン語数千件の他、東欧系ユダヤ人のイディッシュ語、北京語、広東語、ハイチ人のクレオル語が含まれているという。 

ただし、倫理に反するとの声も上がっている。フォーダム大学政治学科のアニカ・マーレン・ヒンゼ准教授は「市長が多様な外国語に堪能だと思わせる。詐欺まがいだ」と批判している。これに対し、アダムズ氏は「全てのニューヨーカーと対話がしたい。ハイテクを活用すればそれが可能。歓迎の気持ちを強調できる」と反論している。 

市内で話されている言語は100種類を超えるが、実際、アダムズ氏が話すのは英語だけ。デブラシオ前市長やブルムバーグ元市長はスペイン語でスピーチを試みたが、アダムズ氏は幹部職員に通訳させている。(17日、ザ・シティー)

 

ロボコップなどロボット技術も積極的に取り入れているアダムス市長
アダムズ市長の公式X(@NYCMayor)より=9月22日


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