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共同通信
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旧日本陸軍の毒ガス製造工場があった広島県竹原市の大久野島で20日、毒ガスの後遺症で亡くなった工員らの慰霊式が開かれた。死没者名簿にこの1年間に亡くなった158人が加えられ、計4262人となった。
式は被害者団体や周辺の市町でつくる大久野島毒ガス障害者対策連絡協議会が主催し、今年で37回目。
市や県によると、大久野島には1929年から45年まで、化学兵器の工場があった。びらん剤のイペリットや青酸ガスなどが年間約1200トン生産され、島は軍事機密として地図から消された。最盛期は6千人以上の工員や動員学生らが働き、がんや慢性気管支炎などの後遺症を患った。