横断歩道の白線摩耗、事故一因

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共同通信
横浜地裁川崎支部=2021年

 川崎市内の横断歩道の白線が摩耗して消えていたことなどが原因で、タンクローリーが一時停止せず、はねられ負傷したとして、歩行者側が神奈川県や運転手の勤務先に損害賠償を求めた訴訟が横浜地裁川崎支部で和解したことが25日、分かった。県によると、県が道路標示の不備が事故の一因になったと認めた。24日付。和解金の総額は6700万円で、県の負担は1割。

 地裁川崎支部は和解案で「運転手は現場を何度も走行しており、標識もあることから、横断歩道を認識し得た」とし、勤務先の過失割合を9割とした。一方で白線の摩耗が事故の一因で、県は摩耗を知り得る状況にあったとも指摘した。