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共同通信
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山梨大や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの研究チームは、宇宙のほぼ重力がない環境で、マウスの受精卵を子宮に着床する直前まで成長させることに成功したと28日付の米科学誌電子版に発表した。宇宙実験で哺乳類の受精卵を、胎児になる前段階「胚盤胞」にまで培養したのは世界初。「哺乳類が宇宙でも繁栄できる可能性を示した」としている。
実験は2021年、地上で凍結した二つの細胞に分割した段階のマウスの受精卵(初期胚)を、国際宇宙ステーション(ISS)の実験棟で解凍し、培養した。培養後に回収できた胚のうち17個が、子宮に着床する直前の胚盤胞にまで発育したことが確認された。微小重力の環境下でも、受精卵が胎児側と胎盤側の細胞に正しく分化できることが分かったという。
受精卵の初期の分化に重力は影響しないとみられるが、微小重力下では一部は胎児側の細胞が2カ所に分離して、一卵性双生児が生まれる割合が高まる可能性も示された。