帰国子女生の大きなサポートを担う日系学習塾、主要教科の指導や入学試験対策に留まらず、子ども達が前向きに学習を継続できるよう、サポート方法にも工夫が見受けられます。各塾での取り組みなどをご紹介します。
SAPIX ニューヨーク
―塾の特徴をお伺いします
小学生から高校生までを対象として、SAPIX YOZEMI GROUPの各部門と連携を取りながら海外で学ぶ皆様に最適な教育情報の提供並びに、授業を展開しています。授業を担当する講師については大きく分けて2パターンの得意分野を持つ人材を集めています。まず一つ目は、海外経験が長く帰国生の指導経験が豊富な講師。アメリカで日本の学習を継続する上で、日本語の語学習得に時間がかかる子ども達も多くいらっしゃいます。海外経験が豊富な講師によって、そういった子どもたちのフォローアップをしっかりと行っています。2つ目は、日本で最難関受験指導を経験した講師。日本の塾で受験勉強の指導をしっかりと行った経験のある講師は、受験勉強のスケジュールがしっかりと把握できているため、より具体的な学習指導が可能となります。受験日を「本番」とすると、それまでに何が必要か、子ども達の学習スピードに応じてスケジュールを立てることが重要です。それぞれの講師が協力することで、現地の状況も配慮しながら、日本にお戻りになる際も安心してこちらから送り出せる体制づくりを行っております。中学受験、高校受験、大学受験、ボーディングスクール進学、米国大学進学といったニーズに応えるべく日々研鑽する講師が弊社の誇りです。
―帰国生が日本で受け入れられるために、アメリカでの学習・経験において生徒が意識した方が良いことなどありますでしょうか
アメリカの文化に浸ることが重要なのは言うまでもなく、それと同時に日本の素晴らしい部分も学ぶ姿勢で両国の良い部分を認め、取り入れることが良い成長につながるのではないかと考えております。前の質問でも少し触れましたが、低学年の子ども達においては、日本語の習得に時間がかかる場合があります。現地の学校に通っていると日本語に触れる時間が圧倒的に少ないため、日本語を書く、文章を作るということに時間がかかってしまうようです。そういった場合は、子ども達の日々の負担にならぬよう、講師が学習方法を工夫しています。日本の勉強が間に合わない。追いついていない。と焦ることなく、スポーツや文化的活動など、地域のコミュニケーションを大切にしつつ、バランスよく生活を送ってもらえればと思います。
と言いますのも、帰国子女入試のひとつに「面接」があります。ここでは、アメリカでの生活について質問をされることがあります。子ども達がどんな生活を送ってきたのか、自分の言葉で述べるのです。当塾でも受験生を対象に「面接」の練習を行っていますが、その答えは生徒一人ひとり違います。サッカークラブに所属し、チームでの活動を発表する子、地域のボランティア活動での体験を発表する子など、机に向かって勉強するだけでなく、地域活動を充実させた生徒の言葉には、重みがあり非常に魅力を感じます。
日本の中学校、高校、大学への進学だけでなく、ボーディングスクール、米国大学など選択肢は様々です。子ども達には、ぜひ勉強と課外活動で色々な物を目にし、意見を聞き、沢山の刺激を受けて充実した学生生活を送ってもらいたいです。そしてそれぞれが興味を持った進学先へ進めるよう、我々講師陣が全力でサポートいたします。
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お話を伺った方
岩田 篤格さん
大学在学中から教えることに携わり、海外では15年以上の指導経験があります。年齢も幼稚園生から高校生、現地の学生など多岐にわたり、受験だけではない長期的な視野で生徒と保護者の皆様にとって良いアプローチを行うことをモットーに日々を過ごしております。
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