ニューヨークの季節に合わせた
室内空調対策(前編)
すっかりニューヨークも寒くなってきた。これからは、夜も長くなるし、サンクス・ギビングやクリスマスなど、室内でのイベントも増えてくる。ニューヨークは、もともと日本に比べて乾燥しているけれど、これからの季節は肌への影響も気になってくる。そういえば、今年はカナダの山火事による大気汚染もあったし、コロナもだいぶ落ち着いてはきたとはいえ、まだ気をつけておかないといけない。加えて、毎年の風邪やインフルエンザも。。。
室内で過ごす時間が長くなるこれからの季節、快適な室内空調を保つためには、どんなことに気を付けておかないといけないのだろうか? 空調メーカー、ダイキンのショールームに勤務している小林さんに聞いてみた。
アメリカは非常に広く、気候や住宅様式なども地域ごとに大きく異なります。そこで今回は、NYエリアの話をベースにお話しさせていただきます。
まず、日本のように、壁掛けエアコンを冷暖両方に使っている家庭は珍しいので、日本からいらっしゃった方は、アメリカの空調設備との違いに驚かれるのではないでしょうか。
最近はNYも夏が暑くなりましたが、もともとNYは寒い地域なので、暖房設備は比較的しっかりしている一方で、冷房設備は簡易的システムしか備わっていない住居が多いような印象を受けます。
暖房設備の場合、大きく分けて、ファーネス(ガスやオイルの力で温風をつくる機械)で暖めた空気を家中に張りめぐらせたダクトを使って各部屋へ送風する全館空調と、温水を用いたラジエーター、電気を用いたヒーター等による部屋ごとの空調があります。また近年では、エネルギー効率が良く、静かで、従来の空調設備よりもコンパクトなサイズのエアコンも人気が出てきています。日本をはじめとしたアジアやヨーロッパ等でよく見かける壁掛けエアコン等、省エネ性の高い機器ですね。
対策に関しては、ご自身で空調機器を取り付けられる戸建と、空調機器を個人で変更できないことの多い集合住宅とで対応が異なってくると思うので、この2つのケースに分けてご説明させていただきます。
まず、戸建の場合、冬場の乾燥に関しては、ダクトで送り込む空気に加湿器で湿気を足してあげるのが効果的です。一方で、室内空気中の有害物質(ホコリ、細菌、カビ、その他アレルゲン)が気になる場合は、ダクトによい性能のフィルターをつけることをお勧めします。フィルターには、MERV(Minimum efficiency rating value)というランクがついているのもあり、数字が大きいほど、フィルター間の目が細かくなり、微小な物質を捕らえることができます。HEPAという、MERVより更に上のランクのフィルターもあります。またフィルターは、取り付け後もほったらかしにせず、汚れ具合やメーカー推奨の取替期間も参考にしながら、適宜掃除や交換をすることが重要です。
一方で、ご自身で空調機器に手を加えることができない集合住宅にお住まいの場合、冬場の乾燥時には、加湿器機能付き空気洗浄機を使用されることをお勧めします。ダイキンも、アメリカで空気清浄機を展開しておりますので是非ご検討ください(笑)。室内空気中の有害物質対策としては、フィルター付の標準の空気清浄機を選ばれるのがいいでしょう。ダイキンの空気清浄機は高効率なHEPAフィルターが内蔵されております(笑)。ご自宅に、壁掛けエアコンなど、フィルターが備え付けられている室内機があれば、ぜひ定期的な掃除や交換などのお手入れを欠かさずに!
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