日銀、金融政策決定へ

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共同通信
日銀本店

 日銀は31日、2日目の金融政策決定会合を開く。大規模な金融緩和策の柱の一つである長短金利操作を修正し、日銀が長期金利の上限を1%から引き上げるかどうかが焦点となる。マイナス金利政策など大規模緩和の大枠は維持し、賃金と物価がそろって安定的に上昇する好循環の実現を後押しする見通しだ。

 植田和男総裁が午後に記者会見し、決定内容について説明する。会合終了後、経済や物価の先行きを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」も公表する。

 日銀は賃金の上昇を伴う形で消費者物価上昇率を2%に安定させる目標を掲げている。金利を低く抑えて家計や企業がお金を借りやすくするため、短期金利をマイナス0.1%とし、長期金利を0%程度に誘導する長短金利操作を続けている。

 長期金利の指標となる10年物国債の利回りは、米長期金利の上昇が波及して上限の1%近くまで上がっている。現在の枠組みでは、1%を超えると日銀は市場から国債を大量に買い入れて金利を抑えることになる。