米下院新議長に課題山積

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共同通信
米ラスベガスでの集会で演説するジョンソン下院議長=28日(AP=共同)

 【ワシントン共同】米下院で25日に多数派共和党のジョンソン新議長(51)が誕生し、議長不在が3週間以上続いた歴史的混迷が解消した。イスラエルとウクライナへの支援策や、11月中旬のつなぎ予算失効で政府機関が閉鎖する可能性への対応など課題は山積。機能不全が目立つ議会に対する米国民の目は厳しく、信頼回復が急務だ。

 調査会社ギャラップが今月実施した調査の結果によると、議会の仕事ぶりを評価する米国民は13%。9月の前回調査から4ポイント下がり、調査を始めた1974年以来、最低の水準に近づいた。

 ジョンソン氏は今月29日のFOXニュースの番組で「今週、単独のイスラエル支援法案を提出する」と表明した。バイデン大統領はイスラエルとウクライナへの支援継続を両立する決意を示しているが、ジョンソン氏は個別に審議する方針だ。

 米政府は11月17日までの予算を確保しているが、その後は政府機関が閉鎖に陥るリスクがある。ジョンソン氏は新たなつなぎ予算を成立させ、本格的な予算案の審議時間を稼ぐ考えを示した。