NY州、「食品ロス」削減2500トン
食料不安と温暖化ガス削減に一石二鳥
ニューヨーク州のホークル知事は27日、州の「食品ロス」削減プログラム「フィーディング・ニューヨーク・ステート」を通じて回収した食品が500万ポンド、約2500トンの大台に乗ったと発表した。
州は2021年10月にこのプログラムを開始。食品を扱う事業体に寄付やリサイクルを義務付ける州法も22年に発効した。実際には環境保護局が州内のフードバンク10カ所と連携して推進。480万ドルの予算で活動拡大や設備投資を実現した。その結果、スーパー、レストラン、学校のカフェテリアなどから回収する食品は過去6カ月平均で月30万ポンドに上る。当初の月5〜6万ポンドから大きく増加している。
回収した食品はフードバンクを通じて無料配布。困窮世帯の食料不安削減に役立てる。さらに、食品廃棄物が減る分、ゴミ埋立地からの地球温暖化ガスの発生を食い止める効果もある。500万ポンドの食品ロス削減は「コミュニティーに健康的な食料を供給し、環境保護目標の達成に寄与する」とホークル氏はコメント。このプログラムの責任者、ダン・イーガン氏も「市民生活や環境にプラスになるだけでなく、食品業界も潤い、全米の先駆けとなっている。回収量は毎月増えており、今後も活動を強化していきたい」と話している。(27日、ニューヨーク州政府発表)
→ 最新のニュース一覧はこちら←