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共同通信
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カメラ用レンズ大手のタムロンは2日、鰺坂司郎前社長と、鰺坂氏の前任の小野守男元社長が、単独や女性を伴った飲食で、計1億6千万円を超える会社の経費を私的流用していたことが判明したと発表した。内訳は鰺坂氏が3千万円超、小野氏は1億3千万円超に達するとしている。
タムロンは8月、鰺坂氏の私的流用が発覚したと発表し、弁護士らでつくる調査委員会が報告書を11月2日公表した。報告書によると、小野氏は調査に対し「社長業のストレスを解消するための必要経費」と正当化した。鰺坂氏も「小野氏から承継したルール」の一点張りで、適切かどうかは「経営者として考えたこともない」と説明した。
報告書は「ストレスの発散は個々人の費用で賄うもので、開いた口がふさがらない」と批判した。タムロンは「お客さまや取引先の皆さまには多大なご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます」と謝罪した。返金を求めるなどの対応を取るかどうかは、今後検討すると説明している。
鰺坂氏は米国や欧州への出張にも女性を伴い、現地での飲食代などを会社に負担させた。