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共同通信
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「頂き女子りりちゃん」を名乗り、恋愛感情を利用して金をだまし取るための指南書を販売、自身も複数の男性から金を詐取したとされる女の公判が始まった。一連の捜査では、言葉巧みに中高年を翻弄して計約2億円を得る一方でホストに金をつぎ込みナンバーワンに導くほど没入、負の連鎖の深みに陥る様子が浮き彫りになった。
女は住所不定、無職渡辺真衣被告(25)。風俗店の客から金銭援助を受けたことをきっかけに、金をだまし取る「頂き」を始めたという。捜査関係者によると、風俗店の客の他、婚活アプリを通じて真剣に結婚を望む男性に接近。男性を「おぢ」と呼び、「起業の失敗でできた借金を返せば同居できる」などと偽っていた。
愛知県警は8月以降、渡辺被告を詐欺容疑などで3回逮捕。被告の口座には2019年以降、横浜市や茨城県などの男性数十人から数万~1億円超の入金があった。手渡し分も合わせ、2億円前後を得た可能性がある。
渡辺被告は「ホストに貢ぐために人をだまし続けた」と供述。逮捕時の資産はほぼゼロだった。