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共同通信
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【クアラルンプール共同】岸田文雄首相は5日、訪問先のマレーシアで同国のアンワル首相と会談した。アンワル首相は岸田首相との共同記者会見でイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘について「(パレスチナ自治区)ガザの損害は広島に比肩する」と述べ、停戦実現の努力や人道支援で協力を深めたいとの考えを示した。東京電力福島第1原発の処理水放出については、国際原子力機関(IAEA)の調査結果を評価した上で「今後もわれわれの懸念を考慮した対応をしてほしい」と述べた。
岸田首相は、両国の防衛協力を進め、政府安全保障能力強化支援(OSA)実施に向けた調整加速を確認したと明らかにした。
両首脳は会談で、東・南シナ海情勢やロシアによるウクライナ侵攻を巡り、力による一方的な現状変更の試みは容認できず、緊密に連携して対応すると確認した。両国の海上保安機関による共同訓練実施など海洋分野の協力を強化する方針でも一致した。