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共同通信
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公益通報者保護法を所管する消費者庁に寄せられた内部通報に関する相談件数が、今年8月に例月から急増して343件あったことが、6日分かった。中古車販売大手ビッグモーター(東京)に関する問題が相次ぎ、同社が内部告発をもみ消したとされる内容が多く報じられていた時期で、会社の体制整備や制度面に関する相談が多数寄せられたとみられる。消費者庁幹部は「報道が影響した可能性はある」としている。
公益通報者保護法は、事業者による不正の早期是正や、通報者の不利益を防止することなどが目的とされており、昨年6月に改正法が施行され、300人を超える従業員を抱える事業者に対して指針に従った体制整備などを義務付けた。消費者庁では、法解釈や通報方法といった相談を受け付ける窓口として「公益通報者保護制度相談ダイヤル」を設置している。
この窓口への相談が、今年8月、前月の245件から100件近く急増。改正直後の昨年6月の397件に迫る勢いで、改正法施行後2番目に多い数字だった。