アフガン、続くテント暮らし

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共同通信
被災地を離れ、街でテント生活をする人々=10月31日、アフガニスタン・ヘラート(共同)

 【カブール共同】アフガニスタン西部ヘラート州で発生し、1400人以上が犠牲となった地震から7日で1カ月。被災地には今もがれきが積み上がり、自宅を失った多くの人が寒空の下でテント暮らしを続けている。「せめて寒さをしのげれば」。イスラム主義組織タリバン暫定政権は復興住宅の建設を急ぐが、生活再建は難航。支援物資も不足している。

 同州では、発生から約1週間の間に同じ地域でマグニチュード(M)6.3の地震が計4回観測された。国連機関によると、一連の地震で少なくとも1482人が死亡、2100人以上が負傷した。住宅約1万棟が全壊、約2万棟が大破した。

 被害の大きかった州都ヘラート郊外のジンダジャン地区には仮設テントが連なる。テント暮らしのヌールディンさん(18)は「寒くて、これ以上ここでは暮らせない」と失意の表情だった。

 国際社会の制裁を受け財政が厳しい暫定政権は、自力での支援能力が限られる。手始めに復興住宅約2100棟を「厳しい冬が来るまでに建設したい」としているが、全被災世帯への供給には程遠い。