ケンタッキー州知事選で民主勝利

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共同通信
知事選での勝利を受け、集会で演説する米ケンタッキー州のビシア知事=7日、同州ルイビル(AP=共同)

 【ワシントン共同】来年11月の米大統領選に向けた前哨戦と位置付けられている南部ケンタッキー州知事選が7日投開票され、民主党の現職ビシア知事(45)の当選が確実になった。米主要メディアが報じた。人工妊娠中絶の是非が争点となり、厳格な中絶規制を支持する共和党の黒人キャメロン州司法長官(37)は及ばなかった。

 バイデン民主党政権にとって追い風となり、キャメロン氏を推薦した共和党のトランプ前大統領には打撃となる。ビシア氏は中絶の権利を擁護し、竜巻や洪水などの災害対応で指導力を発揮したことを評価された。

 中絶の権利を巡っては最高裁が昨年6月、中絶を憲法上の権利だと認めた1973年の判決を覆した。世論調査では米国民の多くが権利を尊重すべきだと回答しており、民主党陣営は今後も争点化を進めるとみられる。

 ビシア氏はキャメロン氏について、レイプや近親相姦による妊娠を例外としない厳格な中絶規制を支持していたと指摘。「被害者より強姦犯に多くの権利を与えている。間違っている」と批判してきた。