核ごみがもたらす分断描く

Published by
共同通信
演劇「同郷同年2023」の一場面(撮影・船生光)

 仲の良かった幼なじみの男性3人が、原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場誘致を巡り対立する様を描く演劇「同郷同年2023」の公演映像が10日からインターネットで有料配信されている。脚本を手がけた劇作家で精神科医のくるみざわしんさんは「分断の苦しみを見て(観客が)『自分も同じ世界にいるのでは』と感じてくれれば」と話す。

 舞台は山あいの田舎町。過疎化を食い止めようと農家の田切、薬局を継いだ谷上、電力会社員の中本の同い年3人が処分場誘致を企てる。しかし原発事故を機に中本は電力会社を退職し反対に転じ、農家を辞め電力会社幹部となった田切らと憎み合う。