前川元衆院議員、罰金刑確定へ

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共同通信
前川清成元衆院議員

 2021年の衆院選公示前に選挙協力を依頼する文書を有権者に送付したとして、公選法違反(事前運動、法定外文書頒布)の罪に問われた前川清成元衆院議員(60)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(三浦守裁判長)は20日、前川氏側の上告を棄却した。罰金30万円とした一、二審判決が確定する。今年10月に議員辞職していた。

 罰金刑以上の確定に伴い原則5年間、公民権が停止される。21年衆院選では日本維新の会から奈良1区で立候補し、比例代表で復活当選した。

 一、二審判決によると、衆院選公示前に「選挙区は『前川きよしげ』、比例区は『維新』とお書き下さい」と記載したはがき入りの封書を母校・関西大の卒業生らに送付するなどした。

 前川氏側は卒業生らが支援者に当たり、公示前でも立候補の準備行為として適法だと主張。一審奈良地裁判決は、卒業生という共通点以外、送付先と前川氏の間に全く接点がなく「選挙運動の支援を期待できる人々ではない」と退け、違法と結論付けた。二審大阪高裁判決も支持した。