全映像の開示、国側応じず

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共同通信
名古屋地裁に向かうウィシュマ・サンダマリさんの遺族ら=29日午後、名古屋市

 名古屋出入国在留管理局施設で収容中に死亡したウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=の遺族が国に損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が29日、名古屋地裁(佐野信裁判長)であった。国側は、遺族が全ての開示を求める入管居室内の監視カメラ映像に関し「証拠調べの必要性がある部分の特定が不十分」との書面を提出し、応じない構えを見せた。遺族は改めて開示を訴えた。

 国側はこれまでに全映像295時間分のうち5時間分を提出し、口頭弁論で上映された。

 国側は29日の書面で、弁護側が5時間分の映像の大半をインターネット上で公開していると指摘した。