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共同通信
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自民党派閥の政治資金パーティー券問題で、安倍派(清和政策研究会)から最近5年間でそれぞれ数千万円のキックバック(還流)を受けていた議員が複数いるとみられることが10日、関係者への取材で分かった。松野博一官房長官、高木毅国対委員長、世耕弘成参院幹事長ら安倍派幹部側に各1千万円超が還流したとみられることが既に判明している。いずれも政治資金収支報告書に記載していなかったとされ、派閥全体での裏金は5年間で数億円規模に上る可能性が出てきた。
関係者によると、数千万円を受領したとされる議員側には、大野泰正参院議員(岐阜選挙区)や池田佳隆衆院議員(比例東海)が含まれる。谷川弥一衆院議員側(長崎3区)も高額だったという。東京地検特捜部は13日の国会閉会後、政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いで還流を受けた議員側への捜査を本格化させる。既に秘書らへの任意の事情聴取を進めている。
谷川氏は10日、長崎市内で報道陣の取材に応じ「適切に対応したい。問題点や課題が明らかになれば再発防止を進める」と述べた。