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共同通信
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26人が犠牲になった大阪・北新地ビル放火殺人事件で書類送検され、死亡で不起訴となった谷本盛雄容疑者=当時(61)=の相続財産清算人を大阪家裁が選任したことが15日、分かった。大阪の弁護士で、官報で公告された。財産を元に遺族やビル事業者に被害弁償される可能性があるが、どれだけの額になるかは不透明だ。
清算人は死亡者の債務の清算などのため、不動産の売却など財産を管理したり処分したりする役割を持つ。相続放棄などで死亡者の相続人がいないか不明の場合、親族などの利害関係者らが家裁に申し立て、認められれば選任される。
7月25日付と9月8日付の官報によると、容疑者の親族とみられる男性が清算人を申し立て、この弁護士が選任された。債権者らに対して来年3月までに請求を申し出るよう呼びかけている。期限までに申し出ないと弁償を受けることができず、残った財産は国庫に引き継がれる。
債権者は遺族や火災被害を受けた事業者らを想定しているとみられ、申し出の有無などについて弁護士は「コメントは控える」とした。