Published by
共同通信
共同通信
2021年12月の大阪・北新地ビル放火殺人事件で亡くなった現場クリニックの西沢弘太郎院長=当時(49)=の妹伸子さん(46)は、兄の遺志を継ぎ、元患者らの悩みに耳を傾け続ける。その中で、自身の悲しみにも向き合えるようになった。17日で事件から2年。今まで言えなかった兄への思いを詩にして初めて明かした。「あなたに生きていてほしかった」
伸子さんらは2人きょうだい。会話は多くなかったが、お互いが結婚してからは正月に集まるのが恒例で、会えるのが当然だと思っていた。
21年12月17日、事件が起きた。ぼうぜんとしたが、両親を支えるのは自分だけ、絶対泣いたらいけないと思った。