内密出産、熊本で2年間に21人

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共同通信
熊本市の慈恵病院=2022年9月

 熊本市の慈恵病院は21日、孤立出産を防ぐため、病院以外に身元を明かさない「内密出産」が、2021年12月の初事例から2年で計21例あったと発表した。約8割の16人が妊婦健診を受診していなかった。

 病院によると、21人全員が家族との関係を「厳しい」とし、うち18人は内密出産に至った第一の理由を親や家族、行政に「知られたくない」としていた。

 内密出産は、14年に法制化されたドイツを参考に導入。昨年、国が指針を策定したが、身元情報の管理や開示方法を病院に委ねるなど課題は山積しており、全国的な広がりは見られない。