72時間直後に80代女性救出

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共同通信
能登半島地震発生から72時間を過ぎた直後に、倒壊した住宅から女性を救出する消防隊員ら=4日午後、石川県輪島市(大阪市消防局提供)

 能登半島地震で大阪市消防局は4日、生存率が大幅に下がるとされる発生72時間を過ぎた直後に、石川県輪島市の倒壊した住宅から住人の80代女性を救出したと明らかにした。救助活動の様子を写した動画を公開。ヘルメットをかぶった隊員が女性に「よう頑張ったね」などと呼びかける様子が記録されていた。

 公開された動画は計約2分40秒。同消防局によると、女性は2階建て住宅の1階部分が崩落し、床下に取り残されていた。動画の中では、ふすまが倒れ家財道具が散乱する住宅内で、消防隊員が床下に潜り込み「おばあちゃん来たよ」と呼びかける様子が写っていた。

 女性は複数の隊員によって抱え上げられ、床下から救出された。担架の上にぐったりと横たわる女性に、隊員らは毛布をかけ「もう大丈夫だからね」などと励まし続けていた。女性は隊員が握った手を握り返したといい、病院に搬送された。救助時間は発生から72時間を過ぎた直後の4日午後4時半ごろとされる。

 大阪府内からは緊急消防援助隊として隊員ら170人が石川県能登地方に派遣されている。