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共同通信
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【ヘルシンキ共同】上川陽子外相は9日(日本時間同)、フィンランドの首都ヘルシンキでバルトネン外相と会談した。欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分だとして、防衛装備品を含む安保・防衛分野の協力推進を盛り込んだ包括的な指針「北欧外交イニシアティブ」を共有した。日本の外相のフィンランド訪問は1985年の安倍晋太郎氏以来。
会談後の共同記者発表で上川氏は「法の支配に基づく国際秩序の維持・強化のため緊密に連携することで一致した」と強調。バルトネン氏は北欧外交イニシアティブを歓迎した。両外相はウクライナや中東情勢、ロシアと北朝鮮の動向についても協議した。
ロシアによるウクライナ侵攻を受け、フィンランドは昨年4月に北大西洋条約機構(NATO)に加盟。スウェーデンも加盟申請し、北欧の安保環境は転換期を迎えている。上川氏は10日、スウェーデンを訪れビルストロム外相と会談する。
指針はフィンランド、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、アイスランドの北欧5カ国が対象。