管制の許可復唱、基本徹底

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共同通信
羽田空港の管制塔

 羽田空港C滑走路で日航と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、国土交通省が9日に発表した緊急対策では、パイロットに対し、管制官から滑走路への進入や離陸の許可を受けた場合に復唱を徹底させるほか、管制用語を周知するとの内容が盛り込まれた。管制官にもパイロットが復唱をしたかしっかり確認させるなど、両者に基本動作の徹底を求めた。

 国交省は近く、有識者らによる対策検討委員会を立ち上げ、滑走路への誤進入対策の強化や管制官とパイロットの交信に使う表現の見直しなどを議論する見通し。

 管制官が「ナンバー1(1番目)」などと出発順をパイロットに伝える運用は、離陸の許可と誤解される恐れを考慮して当面見合わせとなった。パイロット側から出発順を聞かれた場合は回答する。着陸順序を示す情報の提供はこれまで通り続ける。

 着陸機が接近する滑走路に別の機体が進入した場合に管制官に注意喚起する「滑走路占有監視支援機能」について、羽田では管制官1人が画面を常時監視し、異変があれば滑走路の担当管制官に連絡する対策を始めた。