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共同通信
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北朝鮮メディアは10日、金正恩朝鮮労働党総書記が8、9両日に軍需工場を視察し、韓国は「われわれの主敵だと断定する」と述べたと報じた。金氏は「最も敵対的な国家だと規定すべき歴史的な時期が到来した」と主張。軍需品を増産して「戦争準備態勢」を万全にするよう指示した。北朝鮮は最近、黄海上にある韓国領、延坪島近くへの砲撃を繰り返しており、朝鮮半島情勢は一層、緊張が高まりそうだ。
昨年12月の党重要会議で金氏は、韓国政府が北朝鮮を「主敵」と位置付けていると問題視していた。韓国を同様に扱うことで、情勢が緊迫していることを内外に印象づける狙いとみられる。
金氏は視察で、朝鮮半島の武力衝突に関し「一方的には決行しないが、戦争を避ける考えも全くない」と言及。「重要ミサイル部隊」への新型兵器配備計画が進められていることに満足の意を示した。党機関紙、労働新聞は短距離弾道ミサイル用とみられる発射管を搭載した多数の車両の写真を掲載した。