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共同通信
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石川県輪島市の観光地「輪島朝市」の火災現場では、14日も県警などの大規模捜索が続いた。全国の人から長年親しまれてきた場所だけに、関係者は再起を「復興のシンボルに」と意気込むが、「先のことは考えられない」との声も聞かれる。
各地から集まった警察や消防の捜索隊が、火災で真っ黒に燃えたがれきをかき分けていた。2週間がたっても焦げたにおいが残る。揺れによる被害も大きく、屋根だけ残し崩れた建物や、売り物のおわんが転がる輪島塗の土産物店もあった。
近くの避難所には朝市の出店者も身を寄せる。輪島港で魚や手作りの干物を売り、約50年間朝市で働いてきたという80代の女性は「見たくないから見に行っていないけど、たぶん私のテントも燃えてなくなった」。店を再開するかは「今はなんとも言えない」とつぶやく。
輪島市朝市組合の組合長冨水長毅さんによると、まだ連絡が取れない組合員がいるといいう。朝市の今後は組合員と話し合って決める方針だが「復興のシンボルになるだろう。何年かかるか分からないが、復活させたい」と話す。