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共同通信
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大学入学共通テストが14日、終わった。本番直前に能登半島地震で大きな被害を受けながらも、逆境に負けずに挑んだ石川県の受験生たちは「気持ちを切り替え集中できた」。支えてくれた家族への感謝や手応えを語り、安堵の表情を浮かべた。
会場となった金沢市の金沢大角間キャンパス周辺では、試験を終えた受験生が、友人や迎えに来た保護者らと笑い合う姿が見られた。
県立金沢西高3年宮本美玲さん(17)は、祖母が住む羽咋市に帰省中に被災。受験勉強中に地震が起き津波警報が出たため、問題集や参考書を開いたまま家族と高台に逃げた。試験の出来は「まあまあだった」と笑った。
同級生の森谷古都さん(17)は「2日くらいまでは勉強が手に付かなかったけれど、家族が初詣に連れて行ってくれて気持ちを切り替えられた」とほっとした様子だった。
七尾市の県立七尾高の男子生徒(18)は2日まで近くの小学校の避難所で過ごした。「環境の変化に戸惑ったが、地震に負けるのはかっこ悪いと思ったので気持ちを切り替えた」と真剣な表情で振り返った。