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共同通信
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羽田空港で海上保安庁と日航の航空機が衝突した事故は16日で発生から2週間となる。ヒューマンエラー防止のために構築されたシステムや手順といったセーフティーネットが機能せず、複数の要因が背景となって起きた可能性が指摘されている。国土交通省は緊急対策を打ち出し、有識者委員会を設置して再発防止策の検討を急ぐ。
運輸安全委員会は原因究明と再発防止に向けた調査を続け、迅速な対応が必要と判断すれば途中で関係機関に対策を提言することもある。警視庁は業務上過失致死傷容疑を視野に捜査している。
交信記録によると、管制官は日航機に着陸を許可。その後、海保機に離陸順が最優先であることを示す「ナンバー1(1番目)」と伝え、滑走路手前の停止位置まで地上走行するよう指示した。海保機も正しく復唱したが、実際は許可のないまま滑走路へ進入し、日航機と衝突した。
航空関係者からは「ナンバー1」と伝えられた海保機側が進入や離陸の許可が出たと思い込むなどした可能性が指摘された。