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共同通信
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自民党は16日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けて設置した政治刷新本部の全体会合を開き、党改革に向けた全党議論を実施した。派閥の政治資金が問われている事態を踏まえ、無派閥議員を中心に派閥を解消すべきだとの意見が相次いだ。一方、役割を肯定的に捉える主張も上がり、賛否は割れた。政治資金の透明化や厳罰化を求める意見も出た。
党によると、党所属議員約380人のうち150人前後が出席。50人以上が発言し、会合は3時間にわたった。
本部長を務める岸田文雄首相は冒頭「日本の民主主義を守るために自民党は変わらなければならない」と述べた。
派閥の是非が主要論点となり、無派閥の和田政宗参院議員は現在六つ存在する全ての派閥の廃止を求めた。三原じゅん子参院議員は会合後の取材に「派閥が国民から疑念を抱かれている」と派閥解消を訴えた。
一方、刷新本部役員を務める茂木派の鈴木貴子衆院議員は記者団に「今回の問題は政治資金収支報告書への不記載の問題。派閥が悪の温床だというのは論点が違う」と解消論をけん制した。