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共同通信
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【ブリュッセル共同】北大西洋条約機構(NATO)のカボリ欧州連合軍最高司令官は18日、来週から5月にかけ計約9万人が参加する大規模な軍事演習を実施すると発表した。ブリュッセルで開かれたNATO軍事委員会の後、記者会見で述べた。NATOによると、冷戦後最大の演習となる。ウクライナ侵攻を続けるロシアによる攻撃を想定し、抑止力強化を図る。
カボリ氏は「北米から部隊を移動し、ほぼ同じレベルの敵対国との紛争を想定して行われる」と説明。欧州の防衛力を高められることを実証すると強調した。
演習にはNATO全加盟国に加え、ウクライナ侵攻を受けて早期加盟を目指すスウェーデンも参加する。ドイツのメディアによると、ロシアが加盟国を攻撃したとの想定で、集団防衛を定めた北大西洋条約第5条に基づき多国籍陸上部隊を展開する訓練などを行う。
NATOは2018年、ノルウェーなど北欧を中心に5万人規模の軍事演習を実施。これまで冷戦後最大規模の演習とされていた。