金沢観光客、例年の「半分以下」

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共同通信
人通りがまばらな金沢市の「近江町市場」=14日

 能登半島地震を受け、金沢市を訪れる観光客が大幅に減っている。震源地から100キロ以上離れており、市中心部は大きな被害は免れたが一部の人気スポットは再開のめどが立たない。例年と比べ客足は場所によっては「半分以下」との声も。観光に携わる市民は「落ち着いたらまた金沢を訪れてほしい」と訴える。

 今月中旬、風情のある町家が立ち並ぶ「ひがし茶屋街」は歩く人の姿はまばらだった。「もともと今は閑散期。でも半分にも満たない」。カフェの女性店員は厳しい表情を浮かべる。「市民の台所」として親しまれる「近江町市場」も人出は「例年の6~7割」(商店街振興組合担当者)という。

 日本三名園の一つ、兼六園の近くで飲食店を営む男性は「石川県外の人には県全体が被災したというイメージがあるんじゃないか。今は仕方ない」と話す。3月の北陸新幹線金沢―敦賀の延伸開業で観光業に弾みがつくとの期待もあったが、地震後の売り上げは落ち込みコロナ禍と同様に「補償が必要になるかも」と嘆く。

人通りがまばらな金沢市の「ひがし茶屋街」=14日
能登半島地震で崩落した金沢城公園の石垣=14日、金沢市