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共同通信
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2013~15年の生活保護費の基準額引き下げは生存権を保障した憲法に違反するとして、富山市の受給者5人が市の減額処分の取り消しと国家賠償を求めた訴訟の判決で、富山地裁(松井洋裁判長)は24日、処分を取り消した。賠償請求は退けた。
訴状によると、富山市は厚生労働省の告示に基づき、13年8月以降の3年間で基準額を平均6.5%引き下げた。原告側は、憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を侵害していると主張した。
29都道府県で起こされた同種訴訟の一審判決は25件目。昨年11月の名古屋高裁判決は、一審判決を取り消し減額処分を違法と判断、国に初めて賠償を命じた。