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共同通信
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東北新幹線大宮―上野間で停電し、上越、北陸を含む広範囲で運休したトラブルで、JR東日本は24日、架線を張るための重りの一部が破損したため垂れたとみられると明らかにした。重りは1985年に大宮―上野間が開業した時から38年以上使っているという。破損した原因は不明で、経緯を調べる。また、現場付近の架線について、JR東が故障リスクが低い新型架線への張り替えを決めたが、従来型から更新していなかったことも判明した。
JR東によると、架線は、たわまないようにするために両端に重りを付けている。現場の架線には約1.3トンの重りを付けているが、重り本体と架線をつなぐ棒状の部品が折れていた。同社は全線を対象に、破損した重りと同じ設備がある約500カ所について、31日までに目視で緊急点検する。
JR東は2020年1月、停電した大宮―上野を含む区間で高強度の「高速シンプル架線」を導入すると発表。3本の電線で構成される従来型に比べ、2本の新型は故障リスクが低く、メンテナンス性にも優れているとしていた。