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共同通信
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人工知能(AI)開発ベンチャーのプリファードネットワークス(東京)は、質問をすると人間のように答える生成AIの基盤技術「大規模言語モデル」を開発した。産業技術総合研究所(産総研)のスーパーコンピューターを使って日本語と英語の膨大な文章データを学習させ、国産でありながら世界トップレベルの性能を実現した。
産総研の千葉県柏市の研究拠点にあるスパコン「ABCI」は、複数の企業や研究機関が利用しており、使用時間や能力に制限がある。プリファードは産総研によるAI開発支援の公募制度に選ばれ、ABCIを優先的に活用した。
プリファードは開発した大規模言語モデルを無償で提供している。顧客や市民からの問い合わせに対し自動で返答する、企業や自治体のAIチャットのソフトウエアに利用してもらうことなどを想定している。将来は言語以外のさまざまなデータを扱えるよう、研究を続ける。プリファードの担当者は「日本の文化をしっかり理解した上で受け答えができるようにしたい」と話した。