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共同通信
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ミャンマーで空前の日本語学習ブームが起きている。2023年同国で実施された日本語能力試験(JLPT)の応募者が急増し、年間で初めて20万人を突破した。政情不安が続き、経済も混乱する自国を離れ、日本での就職を望む若者が受験に殺到しているからだ。
現地に詳しい日本の企業関係者は「都市部では日本語の教材を持ち歩くことがおしゃれになっている」と指摘。ミャンマー各地に日本語学校が林立し、カフェなどで日本語を学ぶ若者の姿も目立つという。
従来同国で年2回の試験の応募者合計が最高だったのは、新型コロナウイルス感染拡大前の19年の約6万8千人。その後コロナ禍で応募者数は落ち込んだが、23年は約20万3千人と急拡大し、19年の約3倍に上った。23年に海外で行われた試験の応募者数では、首位中国の約31万人に次ぐ2位に躍進した。
24年2月1日で国軍クーデターから丸3年のミャンマーは、海外からの援助や投資が減った上に武力紛争の激化もあり、経済が低迷。若者の間で自国よりも安全で就労条件が良い日本を目指す機運が高まっている。