Published by
共同通信
共同通信
能登半島地震は1日、発生から1カ月を迎えた。最大震度7の地震があった午後4時10分、被災者らは避難所や役場などそれぞれの場所で、犠牲者を悼み黙とうした。「今までありがとう」と心の中で感謝を伝える児童も。避難を続ける人は先行きが見えない状況に疲れをにじませ、大規模火災で焼け出された人たちは「ここで朝市復活を」と再建を誓った。
1日は朝から断続的に雨や雪が降り、厳しい冷え込みに。津波警報を思い出すことで苦しまないようサイレンは流れず、防災無線などでの案内に合わせ、多くの人が祈りをささげた。
避難所になっている珠洲市立宝立小中では、20人ほどが校外に出て冷たい風に吹かれながら、津波被害のあった鵜飼地区の方角を向いて静かに頭を下げた。同校小4の宮口翼君(10)は「亡くなった知っている人に今までありがとうと気持ちを込めた」と話した。
自宅が被災した同市の女性(75)は「みんなこれからどうするのか分からない。この辺の人と一緒でなければ他へ移るのも気が進まない」と寂しげにつぶやいた。