クマ、春に「指定管理鳥獣」へ

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共同通信
クマによる人的被害を巡り開かれた専門家検討会=8日午前、環境省

 伊藤信太郎環境相は8日、2023年度に過去最多の人的被害をもたらしたクマについて、今年4月にも、捕獲を国が支援する「指定管理鳥獣」に追加すると表明した。絶滅の危険が高い四国のツキノワグマは除く。今月から募集するパブリックコメントを踏まえて中央環境審議会に報告、鳥獣保護管理法の施行規則を改正して指定する。

 伊藤氏は「被害防止の取り組みを地域の実情に応じて実施していただき、環境省は技術的、財政的支援を行う。科学的知見に基づく被害防止策を推進し、国民の安全・安心を確保する」と述べた。

 同日開かれた環境省の専門家検討会が対策方針案を決定。クマを指定管理鳥獣に指定し、適度な捕獲や出没対策を組み合わせた被害防止策を強化するよう提言していた。

 座長を務める東京農業大の山崎晃司教授は、検討会後の取材に「必要な捕獲は進めるが、大きく個体数を減らしてはいけない。すみ分けを徹底し、人は安心して生活でき、クマの存続もできる状況をつくるべきだ」と話した。