藤井八冠、5回目の優勝ならず

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共同通信
藤井聡太八冠

 将棋の第17回朝日杯オープン戦本戦トーナメント決勝は10日、東京都千代田区で指され、藤井聡太八冠(21)=竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖=が永瀬拓矢九段(31)に敗れ、2年連続5回目の優勝を逃した。永瀬九段は同棋戦初優勝。

 対局を終えた藤井八冠は「際どいかなと思っていたが、最後に崩れたので残念です」と感想を述べた。永瀬九段は「胸を借りるつもりで一生懸命、集中するだけだった。自信になります」と話した。

 藤井八冠は10日の準決勝で糸谷哲郎八段(35)を破り、決勝に進んでいた。

 2022年度はタイトル戦以外の主要4棋戦(朝日杯、銀河戦、NHK杯戦、日本シリーズ)で優勝。23年度は日本シリーズを制したが、決勝で敗れた銀河戦に続いて朝日杯でも優勝を逃した。

 藤井八冠は18年の朝日杯第11回大会で、最年少の15歳6カ月で棋戦優勝。昨年は決勝で渡辺明九段(39)を破り、4回目の優勝を飾った。朝日杯は、全棋士が参加する持ち時間各40分の早指し棋戦。