突然の揺れ緊張、急ぎ避難

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共同通信
「段ボールを使ってください」と両手のふさがった被災者に勧めるボランティアの堂免真衣さん(21、左端)。石川県輪島市の支援物資配布場所で、ひときわ大きな声を出していた。地震の被害に遭った能登半島はかつて訪れた思い出の場所。役に立ちたいと北九州市から参加した。「大変な被害。(被災者に)どう声をかけたら良いか分からない」が、あいさつだけは大きくと心がけている。「被災した方々も元気に返事をしてくれる。こっちも元気をもらっています」と笑顔を見せた=11日午後

 能登半島地震の被災地で11日、最大震度4の地震があった。突き上げるような衝撃、鳴り響く緊急地震速報に、片付けをしていた住民やボランティアは急いで避難した。気象庁によると、能登半島周辺の地震活動は依然活発な状態。不安、緊張を強いられながらの復旧作業が続いている。

 石川県珠洲市蛸島町の住宅。菅野一美さん(58)が子ども3人と冷蔵庫を搬出した後、下から突き上げるような地震があり、さらに横に揺れた。「外に出よう」。長男の呼びかけで、窓から避難。娘2人は「結構強くて、怖かったね」「(屋内に)入る勇気ないよね」と身を寄せ合っていた。

 珠洲市社会福祉協議会によると、11日は県内外から集まった45人ほどが家屋の片付けや家財道具の搬出を行った。地震後に作業は一時中断したが、順次再開。当時、家具を軽トラックに積み込んでいた金沢市の製造業駒木友紀さん(34)は「金沢では感じない大きな揺れだったので、とても驚いた」と振り返った。

緊急地震速報が鳴り、活動していた被災家屋から外に避難するボランティア=11日午後0時36分、石川県輪島市