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共同通信
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「いつ、どこに来るか、聞かないで。地震は来るんだ」。トルコで防災講演を続ける建築専門家の日本人がいる。軽快なトルコ語で冗談を飛ばし、聴衆を引きつける。地震が起きる仕組みから身を守る方法まで分かりやすく説明。昨年2月、トルコ・シリア大地震が起きた際は解説を求めるテレビ各局の引っ張りだこに。備えれば被害は減らせると信じ、奔走する。
「トルコの建物の50%は無許可建築と言われる。地震が起きたとき、日本のように机の下に隠れるより、『命の三角形』が有効だ」。日本のゼネコン「安藤ハザマ」のトルコ代表で1級建築士の森脇義則さん(68)は1月、北西部ヤロワで高校生にこう強調した。