42道府県がマイナス予算

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共同通信
都道府県の2024年度当初予算案のポイント

 都道府県の2024年度当初予算案が22日、出そろった。共同通信の集計では、42道府県が一般会計の歳出総額を23年度当初より減らした。新型コロナウイルス5類移行による対策費の減少が影響した。歳入の柱となる地方税収は、好調な企業業績を背景に法人関係税が伸びる一方、政府が決めた定額減税で住民税が全体で3千億円超減る。この結果、半数超の25道県が税収減を見込んだ。

 歳出が減る42道府県のうち、熊本は3月に知事選を控え必要最小限の経費を積む骨格予算とした。これ以外で減少幅が最も大きいのは大阪で、12.2%減の3兆1971億5200万円。「新型コロナ対策費や中小企業向け融資の関連費が減少する」としている。

 歳出増は、秋田、東京、和歌山、愛媛のほか、骨格予算ながら能登半島地震の対策費を積んだ石川の5都県。秋田以外は過去最大だった。

 各都道府県の歳出を見ると、政府の「こども未来戦略」が24年度から本格実施されるのを受け、少子化対策を強化する動きが目立った。