ミミズク「フラコ」の死を無にするな
野鳥のビル衝突を防止しよう
セントラルパーク動物園から昨年2月に逃げ出して市民を魅了したワシミミズク「フラコ」が23日、アッパーウエストサイドのビルに衝突して死亡した。その死を無にするなと野鳥のビル衝突防止に関心が高まっている。ニューヨーク・タイムズが26日伝えた。
野鳥は窓ガラスに街路樹が映るような100フィート未満の低いビルに衝突しやすい。ガラスを認識できないからだ。フラコも例外ではない。西89丁目の8階建てビルの中庭で発見されている。夜に飛行する渡り鳥が大都市の照明に引きつけられ、ビルの窓に衝突することもある。その数は全米で年間6.2〜11.7億羽。ニューヨーク市内でも25万羽と推定されている。
市は2019年、新築ビルの窓ガラスに野鳥の衝突防止用フィムやステッカーを付着するように義務付けた。こうしたグッズは市販されており、個人でも窓の外側に貼り付けることができる。死亡した野鳥を発見した市民は、野鳥保護団体オーデュボン協会が開始したdbird.orgで報告することができる。衝突が多発するビルを特定するのに役立つ。
さらに、市は渡りのピーク時に、所有するビルで必要のない夜間照明を消すよう配慮した。州議会でもビルの野鳥衝突防止を促進する法案が提出されている。26日、「フラコ法案」と名称が変更になった。「Feathered Lives Also Count(羽のある動物の命もまた大切)」の頭文字でもある。
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